【ストレートパーマ編】縮毛矯正とは違う自然なストレートの仕組み

シンプルだから差がでる

ストレートヘアにしたいという要望にたいして、とる施術としては主にストレートパーマと縮毛矯正の2つがまず頭をよぎるでしょう。

そのうち今回はストレートパーマについて書いていきます。

お客様の今の髪の状態と要望によってはストレートパーマでしか叶えられないスタイルもあることでしょう。

ストレートパーマがどんなものであるかをしっかり理解して使いこなしていきましょう。

 

ストレートパーマの仕組み

髪をストレートにしたいという人にも髪の状態がわかれますよね?

もともとストレートの人でパーマをかけた後に落としたいという方、もしくはクセがある人がストレートにしたいという方などなど。

ストレートパーマをかけたい場合は、それらの方みなが縮毛矯正みたいにシャキッとストレートにしたいわけではない、自然なストレートヘアにしたいことでしょう。

ストレートパーマの工程は

  1. 1剤塗布(クリーム状)
  2. 放置時間を置いてチェック後流して中間処理
  3. 2剤塗布(2剤塗布の前に乾かしたりブローしたりしてクリープ促進する場合もある。基本はウェットのまま2剤塗布)

縮毛矯正とは違い、アイロン処理しないのがストレートパーマです。

(ドライ後極低温や毛束大きくなどアイロン処理する場合もあります。お客様の髪質や要望次第で料金も上乗せメニューもあるところはある)

ストレートパーマのかかる仕組みとしてまずは4つの結合を知ることが大事です。

コールドパーマ編でも触れているのですが、おさらいも兼ねて書いていきます。

1.ペプチド結合

アミノ酸の基本的な隣り合う主鎖同士が横につながる結合です。

強度や弾力にも影響する結合で、過度のアルカリ剤、過酸化水素で加水分解されて切断します。

2.シスチン結合

システインの2分子が結合したもの。システイン分子はイオウ原子を含んでいて、イオウ原子同士がつながりあったもの。

3.イオン結合

プラスイオンとマイナスイオンの結合。

静電気的な引力による結合。

4.水素結合

水素原子をなかだちとして隣接した分子同士がひきあう結合。

 

単純に上から順に結合が強いと思っておいてもらえたら大丈夫です。

ストレートパーマの1剤はクリーム状です。

ダメージに合わせて塗り分けが出来るのが利点ですね。

主な成分はアルカリ剤と還元剤で構成されています。

コールドパーマと同じと捉えられるかもしれませんが、成分は同様のものだとしても配合量が違います。(そもそも液体ではなくクリーム状ですし)

もともとがストレートの髪質の方でパーマを落としたい場合にはコールドパーマの1剤2剤を使ってパーマを落とすことは可能です。

しかしクセ毛をストレートにする場合にはやはりストレートパーマ剤の1剤2剤を使用するのが望ましい。

余談でした。

 

1剤を塗布することでアルカリ剤がキューティクルを開き還元剤が毛髪内部に浸透していき反応するのですが、その工程で毛髪の4つの結合のうち、3つを切断します。

④の水素結合は薬剤塗布(濡れること)で結合を切断

③のイオン結合はパーマの1剤のほとんどがアルカリ性なので毛髪のpH値がアルカリに傾くことで結合を切断(1剤の大半がアルカリ剤が配合されているのが関係)

②のシスチン結合は1剤の還元剤による還元作用(水素を付加したり酸素を奪ったりする)で結合を切断(強い薬剤でも約20%ほどしか切断しない

というようなことが毛髪内部でおこっています。

ここまではおさらいですね。

ここから先も原理はコールドパーマと同じです。

ただ、カールではなくストレートの形状を2剤で再結合してストレートにするわけですが、基本的なストレートでは強いクセがストレートになることは難しい。

クセの種類にもよりますが、強いクセの場合はアイロン処理が必要な縮毛矯正でない限りストレートにすることは難しいということをしっかり理解しておきましょう。

これはペプチド結合が残っていてかつシスチン結合も強い薬剤で20%程度しか結合を切断しないので、薬剤の力だけでストレートにするのが難しいからです。

1剤を流して中間処理後に基本的にはウェットの状態のまま2剤塗布になります。

2剤の種類は過酸化水素とブロム酸で、ストレートパーマの2剤は1剤同様クリーム状です。

2剤の種類の違いは放置時間と仕上がりの質感です。

お客様の要望や施術履歴によっても選択はかわります。

放置時間は過酸化水素の方が短く、ブロム酸が長いのはパーマ液と同じです。

過酸化水素の方が仕上がりが柔らかくてカラーとも相性がよく、ブロム酸の方がハリのある質感になりやすい。

これもパーマと同じですね。

気をつけるべき点として2剤で結合を再結合しているので毛先など自然とおさまる位置に形を整えて放置時間を置くようにしておくことが大事になるということをしっかり理解しておきましょう。

その形で再結合される、というのが大事な点です。

 

ストレートパーマのダメージ

ストレートパーマのダメージはコーミングなどによる物理的な要因と、薬剤による化学的な要因によっておこります。

ダメージの出方については今までにもいろんなところで説明してきましたが、大体は同じような原理でダメージをおこしていきます。

まず化学的な要因についてですが、1剤のアルカリ剤がキューティクルを無理やり開き、かつ還元剤が内部に浸透していき結合を切っていきます。

これはストレートにするうえで必要不可欠なので仕方がないのですが、オーバータイムには気をつけましょう

ダメージの具合によっては2剤で再結合した時にビビることもありえます。

そして1剤の流し残しによるダメージです。

ネープなど流し残しがおこりやすい部分は特に気をつけましょう。

また、2剤の塗布ムラによって2剤が塗布できていない場所が万が一あったとすれば(あってはならないけど)その部分の再結合がされずに施術が終わってしまいダメージをおこしてしまいます。

切れ毛になってしまうこともあるのでムラなく全体しっかり塗布しましょう。

また、必ず1剤を塗布した部分よりもオーバーラップして塗布するようにしましょう。

 

後処理も大事です。

2剤処理でpH値も少しは下がりますが、それでもまだアルカリ性のままです。

なので後処理としてアルカリ剤や2剤に過酸化水素ならその除去、バッファー剤でpH値処理をします。(急激には戻さない方が質感はいい)

しない場合にはpH値が戻らないのでキューティクルが閉じずに内部の水分、CMC、栄養素の流出、イオン結合が完全に再結合されないためにストレートのもちや強度低下にもつながります。

また、pH値を戻すのもアルカリ性に傾きすぎているのを急激に酸性に戻すと過収れんをおこすのでゴワつきも気になるところです。

参考までに過酸化水素のpH値は3程度、臭素酸ナトリウム(ブロム酸ナトリウム)はpH値6程度です。

 

次は物理的なダメージについてです。

コーミングなどがよくあげられますが、ストレートパーマで特に気をつけるべきポイントは1剤処理の後です。

キューティクルは開き、結合も切断されている髪内部の成分が出やすい一番無防備な状態であるということをしっかり理解しておきましょう。

流しを丁寧にする必要がありますし、その後にコーミングするとすれば特に注意が必要です。

軟化し髪が伸びやすいのでテンションを出来るだけかけないように優しくとかしましょう。

2剤の塗布も上から下へキューティクルに逆らわずに丁寧に塗布していくことが大事です。

これらをないがしろにすることで本来なら出ないはずだったダメージのために毛先がバサバサになっておさまりが悪いなんてことがおこる可能性があります。

あなたの扱い方で仕上がりに差がでるということをしっかり理解しておきましょう。

 

ストレートパーマまとめ

ストレートパーマの施術自体は単純で簡単です。

しかしだからこそ技術の差が顕著にでます

毛髪の診断による薬剤選定からダメージ部位に合わせた塗分け、塗布の仕方、放置時間、流し、おさまり具合を考えた2剤塗布後の髪の位置、処理など1つ1つを丁寧にするように心がけましょう。

これらを掛け合わせた結果が仕上がりになるのですから。

ストレートで特に大事なのは毛髪の診断です。

もちろん1剤の薬剤選定と最適な放置時間(軟化還元具合)も大事ですが、より良いスタイルの仕上がりになるかどうかはその薬剤を決めるための今の髪の状態がどんな状態なのかの診断が何より大事なのです。

もともとがストレートで緩いパーマがかかっているのを自然なストレートにしたいならストレートパーマの液でなくパーマ液を使たっていい。

その方が後にまたパーマをかけたいと考えているならそういう選択肢もあるということです。

アイロン処理をしない分、クリープなどをとりいれれば時間はかかるかもしれませんがお客様の幅広い要望にも叶えることができることでしょう。

ケミカルは知れば知るほどあなたの技術の幅をひろげてくれます。

理解し使いこなしていきましょう。

 

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