【髪の構造編】技術の幅を拡げる美容師のケミカル知識

髪の構造

ケミカル知識はスタイルをデザインするうえで必要不可欠。

だからこそ学ぶ価値があります。

じゃあまず何から?という時に私は必ず髪の成り立ちと構造を知ることから始めたほうがいいと言います。

そこが全てのベースになるからです。

そこをおさえることで全てがつながっていくのです。

髪の構造を知らないことにはケミカルは語れません。

まずは髪の成り立ちから解説していきます。

これらを知ると髪を扱うときに注意が必要だということがより実感できるはずなのでしっかり理解してほしい。

お客様への説明の仕方も変わりますよ。

だいぶんマニアックな話になりますが、おさえるべきところは強調していくのでそこだけでも覚えてほしい。

 

髪のなりたち

髪は大きく分けると2つ、毛幹と毛根とにわけて呼びます。

地肌から上を毛幹、地肌より下を毛根です。

はい、出た名称。もうイヤ!

なんて思わないでください。

はっきり言って名前なんて覚えなくてもいいと私は思っています。

テストがあるわけではないんですから。(美容室によってはテストがあるかもしれませんが…)

ただ、どの部分がどんな役割を持っているのか?どんなものなのか?がわかれば良いのです。

それらをどう活かしていくかが大事になるので。

 

毛根の1番奥にある毛球という部分の毛母細胞が毛乳頭の指示で髪を作っています。

細胞分裂を繰り返して下から押し出すようにして髪は伸びていくのです。

ここで1つしっかり覚えてほしいのが、毛幹は死んだ細胞であるということ。

それは髪はダメージをうけると元に戻らないということです。

だからこそ薬剤選定や放置時間、技術の仕方に気をつける必要がでてくるのです。

最重要なのでしっかり覚えておいてほしい。

 

髪は1ヶ月に約1㎝伸びます。

そして生え変わりの時期、いわゆる髪の寿命は男女でも平均は変わりますが基本的には約4~6年伸びて生え変わります。

1本の髪が成長し始めてから抜け落ちるまでをヘアサイクルと呼びます。

聞いたことありますよね?

成長期⇒退行期⇒休止期と経て、毛根の位置が浅くなってくるのにプラスしで新しい髪に押しだされるようにして抜け落ちる。

髪を洗ったりくしでとかしたりした時に髪が抜けてしまっているのは、ちょうどその時と重なったヘアサイクルの髪が抜け落ちているということ。

人によって変わりますが、1日平均50~100本は生え変わっています

ヘアサイクルや成長期などの名前なんて覚えなくていいんです。

ただ、お客様に『最近髪がよく抜けるけど大丈夫?』と聞かれることがたまにあることでしょう。

そんな時に頭皮の異常がなければ1日に抜け落ちる平均がこのくらいあるから今のところは大丈夫でしょう。と答えることが出来ます。

女性で髪を結んでいる人がシャンプー後に大量に髪が排水溝に残るのは本来手ぐしなどでも落ちるはずの髪が結んでるがゆえに残ったままで一気にその場に残るからです。

美容師は髪のプロです。

曖昧な答えはお客様に不安をあたえてしまいます。

もし知らない内容のことを聞かれたら『次までに調べておきます』と言う勇気を持ちましょう。

また、頭皮の異常や病気、ストレス、薬の副作用、銀のアレルギーなどでも髪は抜け落ちることがあります。

明らかにおかしい時は医者にかかることをおすすめした方がいい場合もあるので覚えておいてほしい。

 

髪の構造

髪(毛幹)は死んだ細胞なのでダメージを受けると元に戻らないということ、これだけしっかり理解したら次はその髪がどんな作りになっているかを理解してほしい。

髪は大きく分けて3つ。

外側から【キューティクル】、中間部分が【コルテックス】、中心が【メデュラ】です。

大部分がタンパク質で、残りが脂質、メラニン色素。

キューティクルはよく聞くでしょう。

お客様も知っています。

では、どんなもので、どんな役割があるのか?

これこそが重要なのでよく理解してほしい。

 

キューティクル

キューティクルはウロコ状に重なって内部の組織を守っているものです。

キューティクル自体もエキソキューティクルとエンドキューティクルとの層に分かれています。

名前は覚えなくていいです。

下の層のエンドキューティクルは水分で膨張するのでパーマ液やカラー剤、ストレート剤などの通り道にもなることは覚えておきましょう。

そして水分を含むと柔らかくなるために摩擦など刺激を与えると損傷したり剥がれやすくなります。

寝る前に髪を必ず乾かした方がいいというのはこういう理由からくるものです。(それだけではなく細菌の繁殖での頭皮異常を守る為もあります)

また、濡れている時のコーミングによっても損傷してしまいます

がっつりテンションかけてコーミングしたりしていませんか?

ミクロの世界では根こそぎキューティクルをはぎ取っているかもしれませんよ?

優しくコーミングしましょう。

 

そしてキューティクルとキューティクルの間にはCMCがあります。

処理剤にもありますね。

前処理ではなく後処理でよく使う理由がわかるかと思います。

また、大事なのがキューティクルの表面にはMEAという摩擦を軽減してまとまりをよくする皮脂成分があります。(イメージ映像は並んだワカメがただよっている感じ)

このMEAは紫外線でも失われていきます

カラーやパーマの処理などによっては一気に失われてしまいます。

ブリーチでは一発でその大半が失われる。

ツヤや手触りに多分に影響を与える大事な部分なのに、です。

濡れている状態での摩擦で剥がれやすいキューティクルの、その摩擦の軽減をしてくれるMEAがなくなることでさらに剥がれやすくなってしまいます。

薬剤処理した髪は丁寧に扱わないといけないということを再認識してほしい。

その気持ちがあるかないかで髪を触る時の触り方がどこか丁寧になる。

お客様は無意識にそれを感じとっているものです。

 

コルテックス

髪の大半、約90%ほどをしめるのがこのコルテックスの部分です。

繊維状の束の集まりで、たんぱく質、脂質、水分だけでなくメラニン色素も主にここに含まれています。

枝毛などはキューティクルが剥がれて内部であるこのコルテックスの部分が裂けている状態です。

表面を覆うキューティクルがその機能を働かせることが出来ずに水分、栄養分もダダ漏れ。

枝毛の毛先がパサパサなのも納得がいくでしょう。

また、枝毛の毛先が明るくなっているのもメラニン色素が流出しているからです。

そもそも人によって髪の明るさが違うのはメラニン色素にも種類があるのと人によって量が違うからということも覚えておきましょう。

ここで覚えるべきはタンパク質、水分、メラニン色素の大半がここにあるということ。

ここでの変化についてはまたカラーやパーマ、ストレートのケミカルについて書くときに詳しく書いていきます。

 

メデュラ

髪の中心にあるのがこのメデュラで、単純に芯みたいなものと思ってもらえたらわかりやすいです。

ただ、多孔質構造になっています。

言い換えると、表面に小さい穴がたくさんあいている作りになっているということです。

しかもダメージをうけるとこの穴が多くなっていきます

ダメージがいきすぎた髪は健康毛のあのハリがある感じがなくなって、しなっとなって柔らかいですよね?

もちろんダメージによってキューティクルの量も減ってしまっているからだけでなくコルテックスの空洞化も原因としてありますが、芯であるメデュラの穴の量が増えているのも原因です。

 

髪の構造がわかれば幅が拡がる

何度も言いますが、髪(毛幹)は死んだ細胞です。

傷めると元に戻らないということを強く意識しておきましょう。

これだけ聞くと幅が狭くなるように感じるかもしれませんが、逆です。

お客様はカラーもパーマもストレートも含めてさまざまなスタイルを楽しみたいもので、その需要はなかなかなくならないものです。

あなたが技術をする際に気をつけてダメージを軽減することができれば出来るスタイルの幅は拡がります。

また、カラーやパーマ、ストレートなどのケミカル知識を深めれば本来なら難しい状態でも処理の仕方によってできる幅も拡がっていくのです。

今回の話で髪の構造が理解できたかと思います。

そして他にもカラーやパーマ、ストレートなど他のケミカル知識もつけていくことでより良いスタイルをデザインすることが出来ます。

順次記事を書いていくので参考にしていってください。

 

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